多くのアスリートが抱えている身体の悩みの1つが腰痛です。
今回の記事では、腰痛を改善するためにまずアスリートの方々に知ってもらいたい腰痛のレッドフラッグについて紹介したいと思います。
腰痛のレッドフラッグとは何か?
腰痛を改善するために何をすればいいのか!と思っているかもしれませんが、腰痛を抱えている方にはまず腰痛のレッドフラッグについて知っておく必要があります。
この腰痛のレッドフラッグは以下のように定義されています。
脊柱原性の疼痛が悪性の病変(癌・感染症・馬尾神経障害など)に由来している可能性があることを示す臨床所見または兆候
腰痛には、腫瘍や感染症、骨折などの重篤な脊椎疾患の合併を疑うべきレッドフラッグの場合があります。
これをただの腰痛だと思って、病院に行かず、そのままにしておくと命に関わってしまいます。
腰痛のレッドフラッグがある場合には、必ず医師の診察を受け、医師の判断により画像検査や血液検査などによる精査をして、診断が必要になります。
腰痛診療ガイドライン2012における腰痛のレッドフラッグ
日本整形外科学会と日本腰痛学会の監修によって2012年に「腰痛診療ガイドライン2012」が公開されました。
2019年には改訂版の「腰痛診療ガイドライン2019」が公開されていますが、この改訂版には腰痛のレッドフラッグがありませんでしたので、ここでは腰痛診療ガイドライン2012の腰痛のレッドフラッグを紹介させていただきます。
- 発症年齢<20歳または>55歳
- 時間や活動性に関係のない腰痛
- 胸部痛
- 癌、ステロイド治療、HIV感染の既往
- 栄養不良
- 体重減少
- 広範囲に及ぶ神経症状
- 構築性脊柱変形
- 発熱
アメリカで学んだ腰痛のレッドフラッグ
アメリカには日本とは違った腰痛のレッドフラッグがあります。
見落としてはいけない重篤な疾患の症状が腰痛のレッドフラッグなので、こちらも参考にしていただけたらと思います。
- 外傷既往や腸または膀胱失禁
- 悪性腫瘍の既往
- 説明不可能な体重減少
- 静注薬物の使用
- 全身性疾患
- 発熱を伴う腰痛
- 進行性および持続性の夜間痛
- 腹痛(臍と恥骨の間)
- サドルブロック麻酔
- 動きや姿勢、負荷に対する無反応
上記のいずれかのレッドフラッグがないかをしっかりと見過ごさないようにしてください。
もし、気になることや分からないこと、不安なことがあれば医師に相談するようにしてください。
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